東洋医学とは
東洋医学の歴史は古く、3000年以上前中国で始まりました。中国の古代哲学から生まれた医学で、人間を小宇宙と捉え、自然との調和が大切であると説いています。 自然なくしては人間は存在しえないですよね。人間は自然の一員であり、その働きに沿って生活することが健康を維持する秘訣ということになります
心とからだ
心(感情)との関係も深く、「病は気から」といわれるように、心を病むことによって病気を引き起こすと考えられています。実際、仕事づくめでストレスを抱えると、胃が痛くなったり、激やせをしたりと必ずしも検査での数値にはでないものの、何らかの症状がでてきますよね。これが長く続くことによって、はっきりと形ある病気として認識される状態になります。
未病治(最も古く・最も新しい医学)
東洋医学に「未病を治す」という言葉があります。読んで字の如く「まだ病気ではない」という意味で、健康ではないがまだ病気にもなっていないという「病気の一歩手前」の状態のことを指します。 現在の日本人には、こうした「未病」の方がたくさんいます。
自分は健康だと思っていても、よく考えたら便秘気味であったり、すぐ下痢を起こしたり、寝つきが悪かったり、肩こりや少し身体を動かしただけで疲れてしまったり・・・。 こういった事があると思います。これらはすべて、しゃべれない身体からのSOSなのです。いつもの事だからと軽く見ていると、何ヶ月後、何年後には大きな病気として進行してしまう危険性を持っています。
そうは言っても、日本人の平均寿命は年々延び続けているのでは?と思われる方もおられると思います。 もちろん長生きはとてもすばらしい事であり、喜ばしい事であると思います。しかし、平均寿命として出てくる数値には、一人一人の「健康状態」までは含まれていません。 例えば、元気に日常生活を送っている百歳の人もいれば、病院で寝たきりの百歳の人もいるという事です。いくら長生きできても健康でなければ、長い人生を有意義に過ごすことは出来ないと思います。 では、元気な百歳の人と寝たきりの百歳の人、この二人の違いを生んだものはどこにあるのでしょうか? 単に年齢によるのもではありません。その違いは今まで生きてきた百年間をどう過ごし、積み重ねてきたかによって決まってくるのです。
現在色々な健康法が、テレビや雑誌で取り立たされています。サプリメントや健康補助食品など無数に存在します。 しかし、健康な身体を作るため本当に必要なものは、人それぞれ違います。その違いがわからずに、「体にいいから」といって過剰に取り過ぎてしまうと、過剰摂取となり胃腸内での腐敗や異常発酵の原因となります。 腐敗すると体内で様々な毒素が生まれ、それらを解毒するのに大量のエネルギー(気血)が必要になります。そうすると、内臓には必要以上の負担がかかります。この状態が長く続けば、今は何の症状もなくても、いずれは体調を崩してしまいます。そうなってしまってから治そうと思っても、治り難く、時間もかかってしまいます。 東洋医学はこの「未病を治す」ということを、年前年も前から研究し実践してきた医学です。
この東洋医学の考えにふれてもらい、自分の健康を保つには何が足りないのか、何が間違っていたのか、またこれからどのような事に気を付ければよいのか、という事を知ってもらい、長い人生を健康で楽しく過ごして頂きたいと思っています。
陰陽
陰陽とは物事がすべて、それだけ独立してあるのではなく、陰と陽という対立した形でできあがっていると考える原理です。 例えば、一日の中でも必ず昼と夜があります。それを宇宙から見たとき(大きく見たとき)には日の当たる地域と当たらない地域に分けることもできます。つまり、日の当たらない方が陰で日の当たるほうが陽となります。 陰のイメージとしては 静・冷・寒・固定(静止)・形 などが挙げられます。 陽のイメージとしては 明・温・熱・動・無形 などが挙げられます。 サンサンと日の当たる庭を思い浮かべてください。庭にはミドリがいっぱいで虫たちが活動をしています。 ここで日の当たる場所は陽で日の当たらない場所は陰と分けることができます。 しかしながら、活動している虫たちを陽とすれば、静止している庭(土地)は陰となります。 このようにしてすべての事物は色々な面から陰陽で分類できます。見る角度を変えると果てしなく陰陽に分けることができるのです。 これを人体に置き換えると、人間の精神は陽で、肉体は陰ということになり、両者は切っても切ることが出来ない関係になっているのです。ですので、精神を病むと、肉体も病んでいくということになるのです。
東洋医学と西洋医学
東洋医学とは中国を中心とし、何千年にも渡る治療経験から確立された医学です。 東洋医学というと、難解でどこか迷信的なところがあり、西洋医学とはまったく異なる医学だと思われている方が多いと思います。しかし、両者はけっして相対立するものではなく、むしろ協力し助け合う関係があると思います。 西洋医学は手術や検査能力(X線・MRI・血液など)、対症療法(鎮痛剤・解熱剤など)の面において、優れた力を発揮します。しかしこれらはおもに病気に罹った人が対象となり、医薬品を用いた治療では、辛い治療や副作用、再発など避けることの出来ないところがあります。 東洋医学は予防や全身管理を重要視しています。つまり病気に罹りにくい身体にする。また再発を予防するという面において優れた力を発揮します。常に健康な身体を保つというのは難しいものです。その方法として東洋医学に基づく鍼灸治療はいかかでしょうか。
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